惚れ薬
☆☆☆

ほとんどの生徒がいない中、あたしたち3人は航の机へと近づいた。


今度こそ、今日こそは上手くいくはずだ。


これで失敗なんてしない。


あたしは自分自身にそう言い聞かせながら、航の鞄を開けた。


ペットボトルのお茶が横倒しにして入れられている。


手を伸ばすと、まだ冷たさが残っている。


そのお茶はパッケージの部分まで減っていた。


これなら航が怪しむこともないだろう。


あたしは手早くペットボトルの中に惚れ薬を2滴入れ、元の場所に戻したのだった。
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