惚れ薬
それはまるで薬を飲む前にサキそのものだった。


あたしは変わってしまった両親のことも思い出し、自分の席へと急いだ。


一体なにがどうなってるの!?


そう思い、鞄を開けてから気が付いた。


そうだ。


惚れ薬は初美に全部あげてしまったんだった。


あたしは下唇を噛みしめた。


まぁいい。


初美もあたしの言いなりながら、取り返すのは簡単だ。
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