惚れ薬
「遼太郎はどうだろう? まだ効果が継続してるのかな」
真弥の言葉にあたしは左右に首を振った。
わからない。
遼太郎は一番効果が強く出ていたように感じられるけれど、それももう切れているかもしれないのだ。
あたしは初美の机の前に仁王立ちをし、初美を見おろした。
一番最後に使った初美なら、まだ少しは効果が残っているかもしれない。
「なに?」
教科書を引き出しへ移動させていた初美が、手を止めてそう聞いて来た。
「薬を返して」
そう言うと、初美はため息を吐き出した。
「ごめん、本当はもう全部使って、空なの」
初美はそう言い、ポケットの中から空になったあの瓶を取り出したのだ。
真弥の言葉にあたしは左右に首を振った。
わからない。
遼太郎は一番効果が強く出ていたように感じられるけれど、それももう切れているかもしれないのだ。
あたしは初美の机の前に仁王立ちをし、初美を見おろした。
一番最後に使った初美なら、まだ少しは効果が残っているかもしれない。
「なに?」
教科書を引き出しへ移動させていた初美が、手を止めてそう聞いて来た。
「薬を返して」
そう言うと、初美はため息を吐き出した。
「ごめん、本当はもう全部使って、空なの」
初美はそう言い、ポケットの中から空になったあの瓶を取り出したのだ。