監禁少女
長時間拘束されていた体は、それだけで重たく、ダルくなってくる。


「やっぱり、簡単には壊れないようになってるね」


肩で呼吸をしながら美世が言った。


「そうだね……」


あたしも体力的に限界だった。


ちゃんとした生活を送れていれば、こんなに簡単に諦めることもなかったのに。


そう思い、再び椅子を持ち上げた。


その時だった。


部屋の壁の一面が左右に動き始めたのだ。


驚いて椅子を手から落としてしまう。
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