監禁少女
夜8時といえどあたりは真っ暗だ。


あたしはスマホを取り出し、歩道を照らしながら歩き出した。


「お腹空いたなぁ」


学校が終わってすぐにバイトに入るため、お昼から何も食べていない。


足は自然と早くなっていく。


もう少し。


あと少しで家が見えてくる。


そう思い、スマホの明かりを消した。


その瞬間だった。


不意に音もなく黒塗りの車があたしの真横に停車したのだ。


思わず歩調を緩めてしまう。
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