監禁少女
そんな毎日が退屈で、退屈で……。


「ちょっと、いい?」


放課後になり見たこともない先輩から呼び止められた。


制服を着崩し、髪の毛をフワフワに巻いている。


化粧が濃くて本当の顔が可愛いのかどうかわからない。


「はい?」


気のない返事をした瞬間、先輩の拳があたしの頬を打ちつけていた。


一瞬、目の前に星が瞬いて見えた。


「調子に乗ってんじゃねぇよ!」


先輩はそんな捨て台詞を吐いて、あたしの前から消えてしまった。


は……?


あたしはキョトンとしてその後ろ姿を見送る。
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