監禁少女
☆☆☆

記憶を辿っていたあたしは左頬がまだ少し痛んでいることに気が付いた。


今は6畳ほどの部屋にいる。


部屋の中にあるのは小さなテーブルと裸電球だけ。


他には何もない空間。


目が覚めてから手足を手錠で拘束されていることに気が付いて、何度か声を上げて見た。


けれど、誰からもどこからも反応はない。


あたしはおそらく拉致監禁されたんだろう。


そこまでの経緯を思い出して見ても、ロクなもんじゃなかった。


両親の喧嘩や友達の顔を持つ好奇心の塊や、彼女持ち最低野郎の告白や右頬の痛みを思い出しただけだった。

< 23 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop