監禁少女
でも、あたしが誘拐される理由はあった。


お金だ。


祖父のお金は1年間で何億という単位で動いているらしい。


それならすでに家に連絡はいっているかもしれない。


が、愛情が薄い自分の家を思い出すとすぐにお金を出すかどうか疑問だった。


あたしのことなんて誰も心配していないかもしれない。


そう思うと、少しだけ胸が痛んだ。


両親が無理でも、祖父なら動いてくれるかも……。


そう思っていた時だった。


テーブルの向こう側にあるドアが開いた。


白い光が差し込んできて、目を細める。
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