監禁少女
覆面の男だって人間なんだから、少しくらい揺らいでくれるかもしれない。


男の手があたしの背中へと伸びて来る。


あたしは抵抗せず、受け入れるようにほほ笑んだ。


が、次の瞬間バリッと何かが破れるような音が聞こえてきてあたしは目を見開いた。


背中側から何かの機械音が聞こえて来る。


「ちょっと、何!?」


そう言って身をよじろうとすると体をうつ伏せに押し倒されてしまった。


背中にのしかかられて身動きが取れない。


「なにするの!? 付き合ってあげるって言ってるでしょ!?」


そう叫んでも男が止めなかった。


あたしの頭部に何かが押し当てられる感触があった。


次の瞬間、ジョリジョリと何かが削られて行く音が聞こえて来た。
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