監禁少女
「なにしてるの!?」


必死で首を左右に振ると、背中から髪の毛が落ちて来た。


あたしの、髪の毛だ。


「なんで、髪が……」


そう呟くとまた頭部に何かが押し当てられた。


まさかバリカン!?


「やめて! 髪の毛はやめて!」


じたばたともがいていると、バリカンがあたしの頬をかすめた。


微かな痛みが走り、冷たい血が流れていくのがわかった。


覆面の男が声を殺して笑っているのがわかった。


「なんでこんなことするの……!」


ジワリと涙が浮かぶ。
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