監禁少女
手足を動かしてみると手錠のチェーンが音を鳴らす。


自分の鼓動が早鐘のように打ち始めた。


誘拐。


あたしは誘拐された!


ジワジワと背中に汗が流れて行く。


ここはどこだろう?


犯人はどこにいるんだろう?


目覚めてからの情報が少なすぎて、頭の中は混乱するばかりだ。


「あたしは岡内スミレ」


試に声を出してみたら、いつも通りの自分の声が聞こえて来た。


その事にひとまず安堵する。
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