監禁少女
そう思った時だった。


不意に、テーブルの向こう側のドアが開いたのだ。


差し込んできた白い光に一瞬目を細める。


「誰!?」


警戒心から威嚇するようにそう叫んでいた。


部屋に入って来たのは覆面を付けた男だった。


その姿にハッと息を飲む。


あたしを襲って車に押し込めた奴だ!


咄嗟にそう思い、身構えた。


しかし相手はあたしのことなど一瞥もくれず、テーブルの上に食パンと牛乳を置くとそのまま部屋を出て行ってしまった。
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