ジンクス
☆☆☆

駅前は電車に乗って帰る生徒たちで賑わっていた。


近くには繁華街もあるため、昼夜問わず人がおおい場所だった。


「こっち」


健は人をかき分けてずんずん進んでいく。


あたしはそれについて行くのが精いっぱいだった。


「どこまで行くの?」


人ごみが途切れた時、あたしはようやく健へ向けてそう聞いた。


「ここ」


そう言って途端に立ち止まる健。
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