ジンクス
だって、本当に恋人同士になったんだから。


友人たちのヤジに戸惑い、顔が赤くなる健。


そんな健を見てつられてあたしまで顔が熱くなってしまった。


2人してそんな反応をするのだから、周りの生徒たちが気が付かないワケがなかった。


「え、まじで?」


「2人って付き合ってんの?」


そんな声があちこちから聞こえて来る。


「うるさいな」


健は友人たちへ向けてチッと舌打ちをするけれど、あたしの鞄はちゃんと机まで運んでくれた。
< 186 / 252 >

この作品をシェア

pagetop