ジンクス
その後も健はあたしのお弁当をつまみ食いして、気が付けばお弁当のおかずは半分ほどに減っていた。


「ごめん。俺食べ過ぎたよな」


慌ててそう言う健にあたしは「ううん」と、左右に首を振った。


「おいしかった?」


「あぁ。すっげーうまかった。ごちそうさん」

そう言って手を合わせる健。


「あのさ……。あたしお弁当は自分で作ってるんだよね」


ドキドキしながら、そう言った。


「ん? あぁ。そうらしいな」
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