幼なじみとの恋は波乱で。(仮)
「やっぱり、おかしいよね?」

「うん、ありえない」


放課後。

私たち以外誰もいなくなった私の教室に、

私と晴翔はいる。


私が奏に彼女ができたことが

信じられない、「おかしい」と言ったら、

晴翔も共感してくれた。


やっぱり、おかしいよね…?


「どうして、彼女なんてできたんだろ…」

「ん?」

「いや、なんでもない」


私の小さな呟きは、

この40センチメートル程の距離で

かき消され、晴翔には届かなかった。


ほんとに、

どうして彼女なんて作っちゃったの?


って、これを嫉妬、っていうのか。

恥ず。


私の中で嫉妬は、

醜いものとして捉えられている。
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