幼なじみとの恋は波乱で。(仮)
「やっと終わったー!」
私が背伸びして言うと、
「お疲れ」
と奏が微笑みながら言う。
……………………反則だろ。
「一緒に帰る?」
奏から放たれた、まさかの一言。
「え?」
「最近、一緒に帰ってなかったし」
一緒に帰るとか…。
心臓もたない。
でもここで断ったら
理由聞かれるだろうし…。
嘘つくの罪悪感あるし。
「……あ、うん!帰ろ!」
私がそう言うと、奏はカバンを手にした。
私もカバンを持つと、
奏と肩を並べて歩き出した。
職員室に向かい、
さっき完成させたプリントを先生に渡す。
「小嶋くんは?」
と聞かれたけれど、
「『さっき』部活に行きました」
と言っておいた。
さすがに真実を言うのは可哀想だし。
先生と別れの挨拶をして、昇降口へ向かう。
「桃果優しいな」
昇降口にいた奏に、
唐突にそんなことを言われる。
「え?」
私は奏の端正な横顔を見ながら聞き返した。
「だって、小嶋のこと」
「あー、あれね」
そんなことか。
「私はただなんかめんどくさくて
ああ言っただけだよ」
「ほんと?
俺には気遣ったように思えたけど」
「え…」
小嶋に気を遣った、っていうのは、
本当のこと。
けどそれを言うのは
なんだか気が引けたから
めんどくさかった、って言ったけど…。
(なんか今日の奏、違う。
なんだか、心を見透かしてるみたい…)
そう不思議に思いつつも、
奏が自分の優しさに気づいてくれたことが、
なんだかとても嬉しくて。
「…まぁ、ちょっとは、気遣った…かな?」
「やっぱり。
優しいんだな、桃果」
何?何があったの?
なんだか奏がすごく……。
「俺なら正直に言うけどなー」
そう笑いながら歩く奏を、
私は少し後ろから眺めていた。
私が背伸びして言うと、
「お疲れ」
と奏が微笑みながら言う。
……………………反則だろ。
「一緒に帰る?」
奏から放たれた、まさかの一言。
「え?」
「最近、一緒に帰ってなかったし」
一緒に帰るとか…。
心臓もたない。
でもここで断ったら
理由聞かれるだろうし…。
嘘つくの罪悪感あるし。
「……あ、うん!帰ろ!」
私がそう言うと、奏はカバンを手にした。
私もカバンを持つと、
奏と肩を並べて歩き出した。
職員室に向かい、
さっき完成させたプリントを先生に渡す。
「小嶋くんは?」
と聞かれたけれど、
「『さっき』部活に行きました」
と言っておいた。
さすがに真実を言うのは可哀想だし。
先生と別れの挨拶をして、昇降口へ向かう。
「桃果優しいな」
昇降口にいた奏に、
唐突にそんなことを言われる。
「え?」
私は奏の端正な横顔を見ながら聞き返した。
「だって、小嶋のこと」
「あー、あれね」
そんなことか。
「私はただなんかめんどくさくて
ああ言っただけだよ」
「ほんと?
俺には気遣ったように思えたけど」
「え…」
小嶋に気を遣った、っていうのは、
本当のこと。
けどそれを言うのは
なんだか気が引けたから
めんどくさかった、って言ったけど…。
(なんか今日の奏、違う。
なんだか、心を見透かしてるみたい…)
そう不思議に思いつつも、
奏が自分の優しさに気づいてくれたことが、
なんだかとても嬉しくて。
「…まぁ、ちょっとは、気遣った…かな?」
「やっぱり。
優しいんだな、桃果」
何?何があったの?
なんだか奏がすごく……。
「俺なら正直に言うけどなー」
そう笑いながら歩く奏を、
私は少し後ろから眺めていた。