幼なじみとの恋は波乱で。(仮)
「今回は浴衣ね」


そう言って見せられたのは、

とても可愛らしい浴衣だった。


白地に薄いピンクの桜の花や花びらが

散りばめられたデザイン。


「かわいい!」

「でしょ?それで、奏くんのが、これ」


そう言って差し出されたのは、

濃い紺を基調とし、

ところどころ白い線の入った柄。


(三浦、似合うんだろうな…)


でも…。


「7月号なんですよね?

浴衣…、早くないですか?」

「あ、瑠璃ごめん!言うの忘れてた!

8月号に変わったの!」


慌ててそう言う今野ちゃん。


「そうだったんだ…」


まぁ、浴衣でも十分かっこいい…、

ていうか、もっとカッコよくなる気がするし、

むしろ嬉しいんだけど。



メイクなどをすませると、

私たちはスタジオへ移動し、撮影を始めた。



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