ヤンデレ男子の愛の形 ①

　電車が3駅目に到着して、座っている人が立ち上がり降りた。



　席に座ろうとすると同時に電車が動いたので、よろめいてしまい斜め前に座っていた人にぶつかり、その人に覆い被さるようにして窓に手をついてしまった。



　(あああ!!!しまった!!いわゆる壁ドン的なのをしてしまった…。しかも同じ学校の人…。)



　「す、すみません！」



　お辞儀を反射的に何度もしていた。



　「大丈夫です。気にしないでください。」



　誰が見ても爽やかでかっこいい男子高校生だった。笑顔で答えてくれたことに少しドキッとしてしまう。



　「ほんとにすみません…。」



　申し訳ないという気持ちが脳内を渦巻き、早く駅に着いてほしいと願うばかりだった。