私の失恋の行き着く先は…No.1
「なにがあったの!?」
そう訊かれて脳裏によぎったのは半年前の出来事。
これ以上思い出したくない私は、無意識のうちに頭を左右に振った。
「仕事に戻ります」
軽くお辞儀をして、今度こそ私は会議室に向かった。
社内を小走りして会議室に入り、ドアを閉めると同時にずるずるとしゃがみこんでしまった。
「仕事中、仕事中」
呪文のように言い聞かせて必死に涙を溢さないようにギュッときつく唇を噛んだ。
心拍数が上昇すると同時に胸がズキンズキンと痛み出す。
半年という時が流れても、私はまだ過去に縛られたままなのかもしれない。