私の失恋の行き着く先は…No.1
心安らげる私の大好きな人。
クールに見えても、ちゃんと私のことを好きだと、愛してると言ってくれる人。
外見も中身も子どものような私を大事にしてくれる人。
将来的に彼と結婚を、と想像したことも何度もある。
たった今、彼との未来を考えていたのは私だけだったという事実を突きつけられた。
「貴俊さん…」
愛しい人の名前を呟くと、ますます涙が流れてくる。
彼は電話を耳にあてたまま、私の姿を見て驚いている。
「ゆずき!?」
私はバッグを掴んで彼の部屋を飛び出した。
終わった。
終わってしまった。
大好きな人を失ってしまった。