あいしてる。
また次の日も
ネコはいた。



僕はちょっとうれしかった。



このネコは
ノラだから
やせっぽちで汚い。


でも
汚いけど、うつくしい。



だからつい
パンをあげてしまう。




また僕はランドセルから
パンを出した。



ネコは近づいてくる。



―今日はあとをつけてみよう―



パンをくわえさせてやると

ネコは
いつものように走りだした。



僕はそれを
必死で追いかけた。



ネコは神社の
のきしたに入って行った。



僕はさすがに
のきしたには入れないけど
首を少し入れて
のぞいてみた。



目をこらすと
あのネコといっしょに
子ネコが1匹いた。



子ネコに
パンを食べさせてるようだ。



ネコに似て
とてもうつくしい子ネコだ。



僕は手をのばして
子ネコをさわろうとした。



ネコは
僕にきづくと

フーッと怒って
逆毛をたてた。



やれやれ。
僕は恩人なのに。



僕は子ネコをさわるのは
あきらめて
家に帰った。
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