それでも、君のことが








「梨亜」





ふと呼ばれた名前。





いつの間にか、閉会式も終わってたみたい。





みんな帰り始めてる。





「ごめん、すーくん。おまたせ!帰ろ!」





できるだけ声を高くして言った。





もうすでに、悲しい雫が目に溜まってるなんて気づかれたくなくて。








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