桔梗の華 ~途中公開~

「ま~、そんな理由で旅をしていれば銭も稼がないといけないし!この衣ちょうだいよ!」


深刻な顔から普段なのか分からないけど
最初の調子に戻った凛丸

闇雲はどこまで人を貶めるんだろうか

「私それしか着るのないから返してくれないかな?ほんとに困ってるの」

今だって神威の上着を着ているけど
露出だって多いし…

「凛丸…返してあげようよ?」

蘭丸はどうやら凛丸と違って
心優しい少年みたいだ

渋々と言った顔で私に制服を返してくれた

「でも俺ら妖怪退治屋だし、そこのワンチャンも本当は退治しなきゃなんだけどな~」

「だーれがワンチャンだ」

ボコっと頭を神威に殴られた凛丸

「でも目的は一緒って事よね、闇雲…」

「てか君、巫女の血を受け継いでるんだろ?勾玉封印できないなら柏埜山の麓に行けば?」

「かしわざん?なにがあるの?」

「聞く話だと浄化を司った巫女が祀られているらしいんだけどその妹君が生きてるらしんだ、だから力の使い方とか聞けばいんじゃない?」




浄化を司る巫女?
そこに行けば私は自分の力を
ちゃんと使いこなせるかもしれない

「神威…」

「あぁ、行ってみよう」

神威はこの話を受け入れてくれた

「ついでに俺らも君らについてくよ~」

「あぁ?!なんでだよ!」

凛丸の胸ぐらを掴む神威に
まあまあと落ち着かせる

「僕達は闇雲を退治したい…闇雲は勾玉を追って君の元に来るなら一緒にいた方が好都合かなって凛丸は言いたいんだよ」

代弁するかのように蘭丸は優しく答える
神威は納得してなそうだけど
理由が理由だから断りきれない所もあるんだろう。
なんだかんだ優しいからね


「そうね、分かったわ。私は桔梗、隣は神威!よろしくね」

「俺は凛丸で蘭丸みたいには妖刀は扱えない代わりに法力なら使えるよ~」

「僕は蘭丸、この妖刀は鬼魂牙!」


仲間が増えた_______
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