桔梗の華 ~途中公開~


「へえ〜ちったあやるじゃないか」


?…っち

扇子を閉じて手を口に当てふうと息をかける

「アタイは神奈、また遊ぼうじゃないか」

風が神奈に纏いそのまま消えていった

「なんだあいつ…」

神威は刀を鞘に戻し、蘭丸と凛丸も
神奈が消えていった方向を見送る。


「闇雲の分身って言ってたよね。」

「ここも神奈の仕業だな。坊主たちの力を取っていったな。」

凛丸が倒れている坊主の亡骸に手を当てる
周りを見渡すと残酷な景色が広がる

「退屈だからってこんなこと許せません」

蘭丸もふつふつを怒りが湧き出し
身体が震えている

うん、こんなこと許されてはいけない
どうして闇雲はこんな事するの?
妖怪だから?こんな事してどうしたいの…

分かるはずもない、分かり得るはずもない

「桔梗…柏埜山に急ごう。」

神威の言う通りだ。私達も成長しないと
今こうやって闇雲は力を増している
絶対止めなくちゃ…

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