桔梗の華 ~途中公開~
村の大人達は数人しか生きていなかった。
子供は鈴音1人だけ……
親父も戦死した…
俺と蘭丸は心が空っぽになった。
亡骸を埋葬してボロボロに朽ち果てた村を
見渡す。泣き崩れる奥さん…
親を亡くして泣き散らす子供…
俺と蘭丸はその様子をボーーーと見つめた。
数日経ち。
鈴音とよく遊んだ川辺に蘭丸と行った。
岩に座り込み小石を川へ投げる。
「僕が鈴音の側にいなかったから…」
「うるせ!それは違う!」
蘭丸はあの日から自分を攻め続けている
なら…
「蘭丸…復讐だ。」
強い眼差しを蘭丸に向ける
微かに揺れる瞳にもう一度言う
「あの男を殺す。それが俺達のやるべき事だ」
「凛丸…そうだね。復讐しよう」
鈴音の為に。
村のために。
俺たちは死にものぐるいで修行した
凛丸は村の鍛治職人が残した妖刀を
使いこなそうと日々鍛錬する。
俺も法力に力を集中させた_______
そして時は流れ幼い子供から
16へと成り大人びた姿になった。
村は生き残った人達が立て直し
少しずつ明るくなった。
そして蘭丸とあの男を追う旅に出た。