お見合い結婚した夫が最近おかしい件
閑話 新しい秘書は苦労する予感
俺、西園圭は、知り合いの紹介で兵頭製薬の専務の秘書を務めることになった。
今まではアメリカで、日本人社長の秘書をしていたけれど、その人が隠居するのをきっかけに日本に戻ることにした。
新しい職場の前任の秘書は妊娠を機に退社するというので、何となく玉の輿に乗るために秘書になった腰掛けかと勝手に想像していたが、その想像は、初対面でぶち壊される。
前任者を柴田久美さんという。一目でできる人だと確信した。気を引き締め直し、業務の説明を受ける。
想像通り、いやそれ以上の優秀さに驚きながら、この人の後任ならやりがいがありそうだと思った。
「ところで。西園君は彼女いる?」
唐突な質問の意図が読み切れず戸惑う・・・
「いや。いませんけど・・・」
「じゃあ。人妻に興味ある人?」
「いや。もう人の妻になってる人には・・・」
そもそも、俺は女性には興味がないと内心ぶっちゃける。
え?ちょっと待って。妊娠中の浮気のお誘いとか?
そんな人であって欲しくないと思いながらも、疑念がよぎる。相手を見つめると、その人は何やらうんうんと何か納得している。
「あの?それがなにか??」
「それがね・・・」
彼女は、俺の戸惑いを気にすることなく説明し始めた。
彼女の説明を要約すると、こうである。
俺が新しく着く事になった、兵頭高嶺という人は、結婚1年目の新婚らしい。見合いの席で一目ぼれしたらしいが、それを相手に伝える事なく結婚したらしい。
その相手は弁護しとして毎日忙しく、兵頭さんも忙しい。所謂すれ違い生活である。しかも、相手は条件があったから結婚したと思っているので、2人の距離がいっこうに縮まることは無い。
遠縁でもある兵頭さんは、それをひたすら彼女に愚痴っていたらしい。彼女の夫が、兵頭さんと同期というのもあるだろう。
とにかく、鬱陶しいのだそうだ。
今まではアメリカで、日本人社長の秘書をしていたけれど、その人が隠居するのをきっかけに日本に戻ることにした。
新しい職場の前任の秘書は妊娠を機に退社するというので、何となく玉の輿に乗るために秘書になった腰掛けかと勝手に想像していたが、その想像は、初対面でぶち壊される。
前任者を柴田久美さんという。一目でできる人だと確信した。気を引き締め直し、業務の説明を受ける。
想像通り、いやそれ以上の優秀さに驚きながら、この人の後任ならやりがいがありそうだと思った。
「ところで。西園君は彼女いる?」
唐突な質問の意図が読み切れず戸惑う・・・
「いや。いませんけど・・・」
「じゃあ。人妻に興味ある人?」
「いや。もう人の妻になってる人には・・・」
そもそも、俺は女性には興味がないと内心ぶっちゃける。
え?ちょっと待って。妊娠中の浮気のお誘いとか?
そんな人であって欲しくないと思いながらも、疑念がよぎる。相手を見つめると、その人は何やらうんうんと何か納得している。
「あの?それがなにか??」
「それがね・・・」
彼女は、俺の戸惑いを気にすることなく説明し始めた。
彼女の説明を要約すると、こうである。
俺が新しく着く事になった、兵頭高嶺という人は、結婚1年目の新婚らしい。見合いの席で一目ぼれしたらしいが、それを相手に伝える事なく結婚したらしい。
その相手は弁護しとして毎日忙しく、兵頭さんも忙しい。所謂すれ違い生活である。しかも、相手は条件があったから結婚したと思っているので、2人の距離がいっこうに縮まることは無い。
遠縁でもある兵頭さんは、それをひたすら彼女に愚痴っていたらしい。彼女の夫が、兵頭さんと同期というのもあるだろう。
とにかく、鬱陶しいのだそうだ。