お見合い結婚した夫が最近おかしい件
3章 きっかけは誕生日
久しぶりに外食したあの日から、私と高嶺さんの距離は少し近くなった気がする。今までは顔を合わせても立ち話がほとんどだったが、最近は寝る前に紅茶とかを飲みながら話をするのが日課になっていた。
そんなある日。
「千里ちゃん、今日は早く帰らなくていいの?」
今、受け持っている相談者さんのことで少し調べ物をしたいと考えていたら、事務員の華絵さんから話しかけられた。
華絵さんは、この弁護士事務所が設立してすぐに働き始めたベテラン事務員さんである。弁護士資格を持っているとはいえ、まだまだひよっこの私では足元にも及ばない人である。いろんな意味で。ちなみに、年齢は秘密だそうだ。
そんな華絵さんに尋ねられるも、早く帰らなければならない理由など思い当たらない。
「今日ですか?何も予定はなかったと思いますけど?」
「何言ってんの千里ちゃん。今日は千里ちゃんの誕生日でしょう?」
誕生日・・・私の。oh.....
「もしかして、忘れてたの?」
「はい。すっかり。」
「ダメよ!女は毎年誕生日は祝ってもらわなきゃ!」
「はぁ。」
「ちなみに、何回目かの誕生日なのかは考えなくてもいいのよ!」
「ほう。」
なかなか個性的な意見である。
「旦那さん、サプライズ用意してるんじゃない?」
「いやーそんなタイプでは・・・」
「あら。そうなの。優しそうな方だったでしょ?」
「優しい人ですよ~でもサプライズはしそうにないです。」
どっちかというと、はっきり欲しいものを聞いてくるタイプだと思います。ちなみに、去年の誕生日は、結婚式の打ち合わせで会う予定があって、一緒に食事をした。
ちょうど出来上がった婚約指輪が誕生日プレゼントだった。
「とにかく、もう帰りなさい!」
「・・・・はい。」
大先生でも敵わない華絵さんに私が敵うはずもなく、すごすごと退散することにした。
そんなある日。
「千里ちゃん、今日は早く帰らなくていいの?」
今、受け持っている相談者さんのことで少し調べ物をしたいと考えていたら、事務員の華絵さんから話しかけられた。
華絵さんは、この弁護士事務所が設立してすぐに働き始めたベテラン事務員さんである。弁護士資格を持っているとはいえ、まだまだひよっこの私では足元にも及ばない人である。いろんな意味で。ちなみに、年齢は秘密だそうだ。
そんな華絵さんに尋ねられるも、早く帰らなければならない理由など思い当たらない。
「今日ですか?何も予定はなかったと思いますけど?」
「何言ってんの千里ちゃん。今日は千里ちゃんの誕生日でしょう?」
誕生日・・・私の。oh.....
「もしかして、忘れてたの?」
「はい。すっかり。」
「ダメよ!女は毎年誕生日は祝ってもらわなきゃ!」
「はぁ。」
「ちなみに、何回目かの誕生日なのかは考えなくてもいいのよ!」
「ほう。」
なかなか個性的な意見である。
「旦那さん、サプライズ用意してるんじゃない?」
「いやーそんなタイプでは・・・」
「あら。そうなの。優しそうな方だったでしょ?」
「優しい人ですよ~でもサプライズはしそうにないです。」
どっちかというと、はっきり欲しいものを聞いてくるタイプだと思います。ちなみに、去年の誕生日は、結婚式の打ち合わせで会う予定があって、一緒に食事をした。
ちょうど出来上がった婚約指輪が誕生日プレゼントだった。
「とにかく、もう帰りなさい!」
「・・・・はい。」
大先生でも敵わない華絵さんに私が敵うはずもなく、すごすごと退散することにした。