愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~


「あ、そうだたったんですか」


時刻はまだ19時だ。このあと待ち合わせしているのだろうか。しかし、時間潰しに仕事をしているからといっても、元から仕事が多い主任は他にやるべきことは多いはずだ。
どうしようかと立ち尽くしていると、鈴木主任は「ふふっ」と笑った。


「いいから。上司の言うことは聞きなさい。何があるか知らないけど、こう言うときは甘えれば良いのよ」
「ありがとうございます。それなら、お言葉に甘えさせていただきます」


鈴木主任にペコッと頭を下げると満足そうに笑われた。

そして、会社を足早に出る。
別に藤堂先生に会える保証などないのに、早く帰りたくて堪らない。



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