愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~
「いつも使っている所だから、向こうも不思議に思ったみたいでわざわざ連絡くれたわ。今年の秋はやらないんですかって」
「そうだったんですか……」
つい頭を抱えた。
そのイベント会場は予約したい日の三ヶ月前から受け付けている。小さいながらも駅から近い会場なので、そこそこ人気がありいつもすぐに連絡して予約していた。それを忘れるなんて。
今は二ヶ月前だ。今からではもう遅いだろう。
私の心を読んだのか、鈴木主任はスケジュール表を見ながら言った。
「その日の予定していた午後イチは取れなかったけど、夕方からなら大丈夫だそうよ」
「本当ですか!」
「モデル事務所にも連絡して時間変更してもらった。ひとり仕事の都合でキャンセルになったけど、他の子達は出来るそうよ」
それを聞いて胸を撫で下ろす。
時間は変わってしまったが、日にちは変わらずなのにはホッとした。