愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~


今日はクリニックはやっていたはずだ。ということは仕事の後に出掛けたのだろうか。
……麗香さんのところかな?

二人が一緒にいるところを想像すると、心が黒くなる気がした。


「お疲れ様です」


自分ではいつも通りの声で挨拶したつもりだが、意外にもその声は冷たく響いた。
案の定、それに藤堂先生が片眉を器用にあげた。


「どうした?」
「どうもしてないですよ」


何でもない風に装うが、今日のミスもあってか自分に余裕がなちのがわかった。
今は藤堂先生に普通に接する自信がない。ただでさえ、最近無理やり普通にしようとしてたのに、尚更だ。







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