愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~
「朝比奈?」
鈴木主任が駆け寄ってきた、そこまでは覚えているのだがそれ以降は目の前が真っ暗になってしまったのだ。
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「あれ……?」
目が覚めて、ぼんやりしたまま周りを見渡す。
白いカーテンで周りを覆われて、自分はどこかのベッドに寝ているのだと気がつく。薬品の匂いと腕から延びる点滴に、ここが病院だとわかった。
前にもこんなことがあったな。
しかしここは藤堂クリニックではなさそうだ。
そもそも、私はどうしてここにいるのだろう?
ボーッとした頭で考えていると、白いカーテンがシャッと開いた。
「朝比奈、目が覚めたのね」
「鈴木主任?」
掠れた声に鈴木主任は飲み物を差し出してくる。
ありがたくそれを飲んだ。