愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~
そんなある日。
会社出て駅に向かっていると、前からショートカットのスレンダー美人が歩いてきた。
あっと思ったときには、目の前に立たれていた。
「初めまして、朝比奈里桜さん」
ニコリともせずに、やや高圧的に麗香さんは声をかけてきた。鞄を持つ手に力が入る。
「何かご用でしょうか?」
緊張を悟られないように落ち着いて聞くとニッコリと作り笑いを浮かべられた。
「少しお時間いいかしら」
ついに宣戦布告がきたか、と唇を引き締めた。