愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~


「たぶん、2,3年は行くと思う」


そんなに……?
短いようで、でもそれなりに長い期間だ。そんなに長く離れていなきゃいけないの?


「親父の思いを一時でも叶えておけば、この先を考えたときに今よりもやりたいことがしやすくなると思うんだ」
「そうかしら?」
「あぁ、親父は自分の力や権力がある程度確固としたものになれば、後は別に俺がなにしようが構わないだろう」
「正式に後継としてやってほしいって言われるかも……」


しかし、それには首を振った。


「それも少なからずあるだろうが、そこで俺が実力を発揮したら親父の名前が隠れてしまう。あくまで、親父のサポートとして俺が必要なんだ」


ハッキリと言い切った真紀さんは、自嘲気味に笑った。


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