愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~


彼は三年で帰ると言ったが、もう五年がたってしまった。
33歳となった今、もう限界なのかもしれない。彼からの返信がなくなったのは、もう終わりにしようということだろう。

もう、彼のために泣くことはなくなった。

ため息と共にデスクのパソコンをいじり始めると、置いていた携帯にメールが届いた。
宛先は、昨年退職した鈴木主任からだった。


『良かったら明日、ランチしない?』


明日の土曜日は特に予定もない。
久しぶりのお誘いに直ぐに了承の返事を返した。




< 235 / 262 >

この作品をシェア

pagetop