愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~
彼は三年で帰ると言ったが、もう五年がたってしまった。
33歳となった今、もう限界なのかもしれない。彼からの返信がなくなったのは、もう終わりにしようということだろう。
もう、彼のために泣くことはなくなった。
ため息と共にデスクのパソコンをいじり始めると、置いていた携帯にメールが届いた。
宛先は、昨年退職した鈴木主任からだった。
『良かったら明日、ランチしない?』
明日の土曜日は特に予定もない。
久しぶりのお誘いに直ぐに了承の返事を返した。