愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~
しかし、それもパタリと終わるとどこかホッとしている自分もいた。
たとえ数ヵ月に一度でも、私は真紀さんからのメールを待っていた。毎日、今日は来るだろうかと心のどこかで思いながら過ごしていた。
諦めと微かな期待。
でも、それももう疲れてきたのだ。
「三年なら待てたんですけどね。もう五年ですよ」
お茶を飲みながら苦笑する。
私だって結婚願望はある。美紀さんのように可愛い子どももたくさんほしい。だから、さすがにこれ以上は待てなかった。
「じゃぁ、もう諦めるの?」
「そうですね。そろそろ婚活でも始めようかな」
ニッコリ笑うと、美紀さんはどこか悲しそうに微笑んだ。