愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~


『こんなちんちくりんに、負けるなんて』
「え?」


英語で何かを呟かれたが、英語がサッパリな私は男性が言ったことがわからなかった。でも、バカにされたのはなんとなくわかる。
日本人じゃないのだろうか。
すると、男性がみるみる涙ぐんでいった。
ええ!? なんで!?


「エ、エクスキューズミー?」
『僕はこんなのに負けたというのか! マキ!』


男性が英語で何かを叫んだ後に、「マキ」と言ったのだけは聞き取れた。


「ま……き……?」
『ジョン! お前いい加減にしろよ!』


聞こえてきた声にハッと息を飲む。



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