片思い彼氏scene.教習所


先生のその言葉のせいでまた沈黙…。



――先生が可愛いって…!!!



そりゃ深い意味はないんだろうけど



今の私には………////






静かに沈黙を破ってくれたのは先生だった。



「話なんだけど……聞いてくれる?」



…………話?




「…昼間の事」





私は声に出さずに頷いた。




先生は近くのコンビニの駐車場に停まって、話だした。





「俺らの仕事ってさ、おなじ『先生』って呼ばれる立場であっても『教師』とは立場が全然違うんだ…。

教習所は民間の会社であって、教官は会社員…。

だから俺らにとって教習生は『お客さん』なんだ…。」








――………先…生…?






「壁があるんだ…」



そう言う先生の目は、なんだか哀しそうだった…。




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