最高の片想い
ラブソング
シンとした教室に1人…。
イヤフォンを耳に入れて、1曲をリピートして聞いている。
いつからだろう…こんな悲しい気持ちで、この曲を聴いているのは…。
あぁ、あの時か…。
私の初恋が終わりを迎えた日…。
切なくて、甘い。
いい事も悪い事も…。
この歌は私の心の中そのものだ。
私の名前は橋本薫(はしもとかおる)

そして、私の初恋の人。
私は廊下を歩いて、図書室に向かう。
いた。
彼が、本を読みながら座っている。
大好きなその顔…。
いつも、すぐ近くでみつめていた横顔…。
なにもかも好きだった。
だけど…。
いつの間にかそれは終わった。

こんな近くにいるのに、遥か太平洋の向こうにいるように見える。

高校2年の時、彼と初めて、会ったあの時…。
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