最高の片想い
2人
私の人生はとてもつまらない。
私は周りに男子ばかりの学校に進学した。
女子は少数。
だから団結力は強かった。
…私以外は…
はっきり言ってどいつもこいつも興味ない。
バスケが好きだったり、アニメが好きだったり、映画が好きだったり…つまんない奴らと一緒にいても疲れるだけだし。
だけど1人なんて嫌。
浮きたくない。
だから…いる。
でも、お弁当を食べる時だけしか彼女たちと一緒にいない。
お弁当は10人くらいで食べてるのに美味しくない。逆にまずい。
10分休みは暇過ぎて死にそう。
だけど、彼と会って変わった。
「何してるの?」
そうやって話しかけられて、振り返ってみると…。
「あ、白井(しらい)くん」
そこには、いかにも平凡な顔をした白井海(うみ)がいた。
特にイケメンでもない。
かといってブサイクって程ではない。
目は二重だし、顔は小さい。
すらっとした体系は女子からも人気だ。
でも、彼はとても地味だ…。
人前では滅多に話さない。
今も声をかけられて、誰か分からなかった。
「えっと…宿題…」
「へぇ、なんで学校でやるの?」
「家じゃ、やる気出ないから…」
「ふーん」
早くどこかに行って欲しい。
人と話すのはとても緊張する。
「何聞いてるの」
そう言って、私が付けていたイヤフォンを奪い取って、耳に入れた。
「あ!ちょっと」
ヤバイ…。
今聞いてるのはラブソングだ。
こんなの聞いてると思われたら。
というか何聞いてても、恥ずかしい。
「か、返して…」
「いい曲だね」
「えっ?」
意外な反応に拍子抜けした。
「凄い、いい曲。なんかうっとりした」
「そうなんだ。それなら、良かった」
正直嬉しい。
こんな風に歌のことを褒められて、良かった。
「ここ間違えてるよ」
私の数学のノートを覗き見して、指摘された。
「あ、ほんとだ」
少しの計算ミスで間違えた問題をやり直した
「橋本さんって歌好きなの?」
「うーん、そんな訳じゃないけど…まぁまぁかな?」
今聞いていた歌は私の好きなアーティストが歌っている曲の一曲。
聞いた瞬間に、聞き入ってしまった。
大好きな曲だ。
「白井くんって勉強得意?」
「うーん、普通」
「じゃあ、教えて欲しいな…」
会話が無くて、ついこんなことを言ってしまっていた。
「いいよ」
「ほんと?」
だけど、誰かと一緒に勉強なんて、少し緊張する。
なんであんな事言ったのか、分からなくなってしまう。
そして、私たちの勉強会が学校のある日毎日行われた。
白井くんと初めて話した日。
驚くことに駅まで歩く私と白井くんは同じ帰り道だった
「あったかくなったね」
「うん。もう5月だもんね」
5月の風がスカートを揺らしている。
「ねぇ、あの曲聞かせてくれないかな?」
「いいよ」
イヤフォンを携帯にさして白井くんに渡した
私のイヤフォンでいいのかなと思ったが、イヤフォンを耳に入れ始めた白井くんを見て、その心配はなくなった。
「はい」
「え?」
イヤフォンの片方を渡された。
「俺だけが聞くわけにはいかないから」
「いい、いいよ」
そんなの緊張するし、必然的に距離が近くなる。
そんなの無理だ。
「いいからいいから」
無理矢理イヤフォンを左耳に入れられた。
そして、曲が流れ始めた。
「凄い、イントロからいい曲って感じ」
「でしょ?私もこの曲、全部好きなんだ」
その時、チョンと白井くんの右肩が私の左肩に当たった。
その瞬間に、左肩が熱く火照り、体が熱くなった。
あぁ、どうしよう。
俯くしかなかった。
その時、白井くんの長い足が見えた。
そうだ。
足の長さも違えば、歩幅も違うのに、合わせてくれてるんだ。
彼の顔を見上げて、そう思った。
「何?」
「い、いや、歩きづらくないかなって」
「え?」
「足長いから、歩幅合わせてくれてるのかなぁって」
私は周りに男子ばかりの学校に進学した。
女子は少数。
だから団結力は強かった。
…私以外は…
はっきり言ってどいつもこいつも興味ない。
バスケが好きだったり、アニメが好きだったり、映画が好きだったり…つまんない奴らと一緒にいても疲れるだけだし。
だけど1人なんて嫌。
浮きたくない。
だから…いる。
でも、お弁当を食べる時だけしか彼女たちと一緒にいない。
お弁当は10人くらいで食べてるのに美味しくない。逆にまずい。
10分休みは暇過ぎて死にそう。
だけど、彼と会って変わった。
「何してるの?」
そうやって話しかけられて、振り返ってみると…。
「あ、白井(しらい)くん」
そこには、いかにも平凡な顔をした白井海(うみ)がいた。
特にイケメンでもない。
かといってブサイクって程ではない。
目は二重だし、顔は小さい。
すらっとした体系は女子からも人気だ。
でも、彼はとても地味だ…。
人前では滅多に話さない。
今も声をかけられて、誰か分からなかった。
「えっと…宿題…」
「へぇ、なんで学校でやるの?」
「家じゃ、やる気出ないから…」
「ふーん」
早くどこかに行って欲しい。
人と話すのはとても緊張する。
「何聞いてるの」
そう言って、私が付けていたイヤフォンを奪い取って、耳に入れた。
「あ!ちょっと」
ヤバイ…。
今聞いてるのはラブソングだ。
こんなの聞いてると思われたら。
というか何聞いてても、恥ずかしい。
「か、返して…」
「いい曲だね」
「えっ?」
意外な反応に拍子抜けした。
「凄い、いい曲。なんかうっとりした」
「そうなんだ。それなら、良かった」
正直嬉しい。
こんな風に歌のことを褒められて、良かった。
「ここ間違えてるよ」
私の数学のノートを覗き見して、指摘された。
「あ、ほんとだ」
少しの計算ミスで間違えた問題をやり直した
「橋本さんって歌好きなの?」
「うーん、そんな訳じゃないけど…まぁまぁかな?」
今聞いていた歌は私の好きなアーティストが歌っている曲の一曲。
聞いた瞬間に、聞き入ってしまった。
大好きな曲だ。
「白井くんって勉強得意?」
「うーん、普通」
「じゃあ、教えて欲しいな…」
会話が無くて、ついこんなことを言ってしまっていた。
「いいよ」
「ほんと?」
だけど、誰かと一緒に勉強なんて、少し緊張する。
なんであんな事言ったのか、分からなくなってしまう。
そして、私たちの勉強会が学校のある日毎日行われた。
白井くんと初めて話した日。
驚くことに駅まで歩く私と白井くんは同じ帰り道だった
「あったかくなったね」
「うん。もう5月だもんね」
5月の風がスカートを揺らしている。
「ねぇ、あの曲聞かせてくれないかな?」
「いいよ」
イヤフォンを携帯にさして白井くんに渡した
私のイヤフォンでいいのかなと思ったが、イヤフォンを耳に入れ始めた白井くんを見て、その心配はなくなった。
「はい」
「え?」
イヤフォンの片方を渡された。
「俺だけが聞くわけにはいかないから」
「いい、いいよ」
そんなの緊張するし、必然的に距離が近くなる。
そんなの無理だ。
「いいからいいから」
無理矢理イヤフォンを左耳に入れられた。
そして、曲が流れ始めた。
「凄い、イントロからいい曲って感じ」
「でしょ?私もこの曲、全部好きなんだ」
その時、チョンと白井くんの右肩が私の左肩に当たった。
その瞬間に、左肩が熱く火照り、体が熱くなった。
あぁ、どうしよう。
俯くしかなかった。
その時、白井くんの長い足が見えた。
そうだ。
足の長さも違えば、歩幅も違うのに、合わせてくれてるんだ。
彼の顔を見上げて、そう思った。
「何?」
「い、いや、歩きづらくないかなって」
「え?」
「足長いから、歩幅合わせてくれてるのかなぁって」