私の心の中はいつだって真っ黒なのに
『………』


『何とか言え』


さっきまでザワついてたのが嘘みたいに店の中は静かになっていた。


『普通のことでしょ?』


『…どういう事だ』


『知らないさっき会ったばかりの人にホントの名前なんて教えたら危ないでしょ?大体、マキは危ない人代表の顔だし。』


私がそう言うと、しばらく沈黙が続いた。


その沈黙を破ったのはシンさんだった。


『プッハ、リョウちゃん危ない人代表の顔って、まあ言いたい事分かるけどね?』


シンさんのこの一言で、店内の雰囲気がまた戻った。




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