私の心の中はいつだって真っ黒なのに
そんな疑問を持ったまま私は車に乗った。
車の中は静かだった。
私はずっと窓の外を見ていた。
私が知っている夜の街。
ぱっと見はキラキラしてて賑やかで楽しそう。
でもそれは、私たちの闇を隠すための光。
そんな光を綺麗だと思う私はもう、戻れないところまで来ているのかな?
車が静かに止まる。
そして、運転席の人が降りドアを開けてくれた。
『ありがとうございます。』
そう言って降り、ソウの隣に行く。
マキはもうどこかに行ったみたい。
『ねえソウ。もしかしてソウたちって暴走族?』
『うん、僕達は神龍だよ』
『ごめん、よく分からない。』
『そっかー』
そう言って歩き出すソウ。
その半歩後ろについて歩く私。
周りからの視線。
ここが龍牙ならどんなにいいか。
ソウがミサキなら
私がヒナならどんなに幸せなんだろうか。