私の心の中はいつだって真っ黒なのに
しばらくするとソウが帰ってきた。


『あのね?リョウちゃんに提案があるんだけど』


『なに?』


『もう、夜の街に行かないで欲しいんだ』


『いや』


『そっか…じゃあ嫌なら学校が終わってからここに来てほしい。どっちがいい?』



リョウちゃんに任せるよ、最後にそう言った。


どうして急に夜の街に行ったらダメなんて言うんだろう。

どうしてここに来いなんて言うんだろう。

わからない。


それに龍牙と少しでも関わってるんだから、ここにいたらダメな気もする。


『ねえマキ、私ね龍牙の姫のヒナと友達なの。』

『そうか』


私は正直に言った。

いや、ちょっと嘘か。

ミサキが好きだからヒナの友達でいるんだもん。


『お前はそこに入っているのか?』

『入ってないよ』

入ってないんじゃない入れないんだよ。

『なら問題ない』

『放課後に来るのって絶対?』


『お前が家で大人しく朝まで外に出ないなら来なくていい。』

続けて言った。

夜の街は危険なんだと。
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