海に願いを 風に祈りを そして君に誓いを
「……優海くんは、元気にしとるね? 最近 ずっと顔を見とらんけど」

どきりと心臓が跳ねる。

高鳴る鼓動を抑えるように胸に手を当て、笑顔で答える。

「元気元気。元気すぎるくらいだよ、相変わらず。テスト終ってから部活が忙しいみたい。夏の大会に向けて練習が本格化してるんだって」
「そうね……」

おばあちゃんはまだ言いたいことがあるようだったけれど、それ以上は何も言わずにいてくれた。

「じゃ、着替えてくるねー」

話を切り上げるように言って、わざと大きな足音を立てて部屋に戻った。

居間のテレビの音が届かない静かな部屋にいると、自分の呼吸音が異様なほど大きく聞こえた。

衣装かけの前に立ち、胸に手を当てて息を整える。

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