それでも僕は君を離さないⅢ
ξ. ハプニング再来
慎二と咲良はいつも通りコンビニの前でしゃべっていた。
すると猛ダッシュする外国人が目の前を一瞬で通り過ぎた。
「ど、泥棒ー!」
「誰か捕まえてー!」
辺りがいきなり騒然となった。
改札口のアラームが鳴り、タッチパネルが赤く点滅していた。
数人が一斉に走り出した。
「俺のが早い。」慎二がカバンをドンと咲良に押し付けた。
「やめろ、慎二。行くな。」
咲良は今にも走り去ろうとする慎二の腕をがっしりと握った。
「俺なら追いつく。」
「ダメだ。ヤツの手にナイフがあった。光ったんだ。」
「本当か?」
「刺されたらどうするんだ。」
そうこうしているうちに数人が転びそうなくらい不安定な態勢で、バタバタと犯人を追いかけて行った。
周りではこんな声が聞こえた。
「スマホを取られたんですって。」
「電車のドアが開いたと思ったら、見ていたスマホをサッと持っていかれたそうよ。」
「それも4台も5台も。」
「GPSでわかるだろ。」
「オフにされたら分からなくなっちゃうわよ。」
「怖いわね。」
「自分だと思ったらゾっとしちゃう。」
「おちおちスマホも見てられないよ。」
「物騒になったな。」
すると猛ダッシュする外国人が目の前を一瞬で通り過ぎた。
「ど、泥棒ー!」
「誰か捕まえてー!」
辺りがいきなり騒然となった。
改札口のアラームが鳴り、タッチパネルが赤く点滅していた。
数人が一斉に走り出した。
「俺のが早い。」慎二がカバンをドンと咲良に押し付けた。
「やめろ、慎二。行くな。」
咲良は今にも走り去ろうとする慎二の腕をがっしりと握った。
「俺なら追いつく。」
「ダメだ。ヤツの手にナイフがあった。光ったんだ。」
「本当か?」
「刺されたらどうするんだ。」
そうこうしているうちに数人が転びそうなくらい不安定な態勢で、バタバタと犯人を追いかけて行った。
周りではこんな声が聞こえた。
「スマホを取られたんですって。」
「電車のドアが開いたと思ったら、見ていたスマホをサッと持っていかれたそうよ。」
「それも4台も5台も。」
「GPSでわかるだろ。」
「オフにされたら分からなくなっちゃうわよ。」
「怖いわね。」
「自分だと思ったらゾっとしちゃう。」
「おちおちスマホも見てられないよ。」
「物騒になったな。」