それでも僕は君を離さないⅢ
毎日のようにランチミーティングが続いた。

織田チーフは二人のアシスタントをフルに使い、貴彦にはリサーチの資料を集めさせ、通常の業務もすべてこなした。

月残業が70時間を超過したため、指定休日を取らなければならなくなり、チーフも頭をかかえつつ仕方なく平日の一日を休日とした。

貴彦はその日は一日中ベッドから起きられず爆睡状態で過ごした。

樹里からのメールが貯まりきってろくに返信もできず、彼女が自分を心配してくれていることに、何も返してあげられない歯がゆさの限界を味わっていた。

ひと声だけでも話せたらと思うだけで5週間が過ぎた。


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