海岸通り 〜文治と由以香
「由以香はマジやばい」


教えてくれたのは勇

今、由以香と同じクラス


勇は、由以香に首ったけの文治の、一番の理解者





「どしたっ!? 男できたんかっ!?」


血相変え、勇の胸ぐら掴む文治




「違う違う、そんなんやない、けど、やばい

他の小学校から来たヤツらがみんな、由以香にドギマギしてる

先輩達まで由以香見に、しれぇっと教室来る」





「由以香は?! どんな感じっ?! 好きな男出来そうな感じかっ?!」




「それはないやろ、けど、みんな由以香意識してる」




「やっぱり…」




「俺らの小学校から来たヤツは、文治が由以香好きって知ってっけど

他から来たヤツらは知らんやろ? だから…」





「俺、由以香と仲良くしたヤツは、体育館裏でぼっこぼこにしてたもんな」




「とにかく、気ぃつけたがいいよ」




「毎日由以香に張り付いとこう、あいつ、嫌がるやろうけど…

それしかねぇよな?

俺、由以香いじめるのやめた、中学なってさすがにもう出来んよな

それより、俺が好きだってこと、由以香に気づいて貰いたい…」
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