海岸通り 〜文治と由以香
由以香のとこに帰って来たと思った文治

帰って来てなかったんだね


文治と礼子は学校の外でも仲良くしてる…


学校の外で仲良くしてるから

わざわざ学校でまで仲良くする必要はないのかもね…


小学校では文治にいじめられて泣かされて

中学ではからかわれて、おちょくられてばかりの由以香


今日みたいに緊急事態

困った時だけ由以香に頼ってくる文治


文治の為に一生懸命

謝りの言葉考えて、文章の下書き手伝って…



せつない心から

こぼれていく由以香の淡い夢…










「 由以香ぁ〜 」


帰り道
追いついて来る三年の先輩達



「途中まで一緒行こう?」



「由以香、歩くの早っ! なかなか追いつけんやった」

息切らす先輩達



「名前呼べばよかったのに」



「呼んだよ↑ でも、聞こえんかったみたい」




「 ぁ、ごめん… 」


“ 文治のこと考えてたからだ… ”



「体育祭で走って、今日も走って、俺達、走ってばっか↑ あははは↑」




向こうの角…

ちょうど曲がって来る文治達…
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