完璧御曹司の秘密
「篠山さ、そんなに見つめられると仕事やりにくいんだけど?」
と少し頬を赤くしながら私にいう大崎くんに
「あ、ごめんなさい。」
と謝って自分の仕事を始める。
「なんか俺に用だった?」
「いや、大崎くんはすごいなと思って無意識に見てたのかな?」
「なんだそれ。」
といって大崎くんはふふっと笑っていた。
それにつられて私も笑顔になれる。
大崎くんはそんな優しい人。
「ちなみにその見積書間違ってるぞ。」
といって横からパソコンを自分の方に向けてチャチャっと直してくれた。
「あ、ありがとう。
また、部長に怒られるところだったよ。」
「まあ、篠山のペースで仕事をできるように頑張って。じゃあ、俺いくわ。」
といって、鞄を持って外回りに向かっていった。
私も今できた見積書を部長に確認してもらうために席を立った。