星降る夜空に祈りを込めて
今日は先輩看護師と夜勤で、その前に話に行こうとしていた私は病棟に戻る。
「ちょっと、佳苗ちゃん! すごく顔色悪いわよ? 大丈夫なの?」
今夜ペアの先輩に、顔を覗かれて問われた私は答えた。
「大丈夫です。ちょっとお腹が痛くて。巡回前に、トイレに行きますね」
実は本当に痛み出したお腹。
その違和感にトイレに行けば……。
「うそ……」
そこには出血の跡。
止まることなく出始めたそれに私は動揺しつつも、シフトが変われない事や、先程の立ち聞いてしまった話からもごちゃごちゃになる頭を、なんとか仕事に向けるべく視線を上にして目を閉じる。
看護師として、また今後助産師の資格を取りたいと思って勉強を始めていた私は自分に起きてる事態を把握していた。
そして、これがなんとなく止められない事も予感していた。
今ならば、私一人の胸に閉じ込めておける……。
幸いにして、誰にも話していない。
知っているのは別の医院の先生と看護師さんくらい。
常になにかの時用に痛み止めも持っている……。
誤魔化すことは出来るだろう。
そうして私はナースステーションに戻り、そこのロッカーに常備している鎮痛剤を取り出して飲んだ。
「あら、痛み止め?」
「少し遅れてた生理が来ちゃって、その痛みだったので」
苦笑して返す私に、先輩も覚えのある顔で答えてくれる。
「分かるわ! 遅れると重いのよねぇ」
そんな話をしつつ、交代の引き継ぎを受け仕事を始めた。
「ちょっと、佳苗ちゃん! すごく顔色悪いわよ? 大丈夫なの?」
今夜ペアの先輩に、顔を覗かれて問われた私は答えた。
「大丈夫です。ちょっとお腹が痛くて。巡回前に、トイレに行きますね」
実は本当に痛み出したお腹。
その違和感にトイレに行けば……。
「うそ……」
そこには出血の跡。
止まることなく出始めたそれに私は動揺しつつも、シフトが変われない事や、先程の立ち聞いてしまった話からもごちゃごちゃになる頭を、なんとか仕事に向けるべく視線を上にして目を閉じる。
看護師として、また今後助産師の資格を取りたいと思って勉強を始めていた私は自分に起きてる事態を把握していた。
そして、これがなんとなく止められない事も予感していた。
今ならば、私一人の胸に閉じ込めておける……。
幸いにして、誰にも話していない。
知っているのは別の医院の先生と看護師さんくらい。
常になにかの時用に痛み止めも持っている……。
誤魔化すことは出来るだろう。
そうして私はナースステーションに戻り、そこのロッカーに常備している鎮痛剤を取り出して飲んだ。
「あら、痛み止め?」
「少し遅れてた生理が来ちゃって、その痛みだったので」
苦笑して返す私に、先輩も覚えのある顔で答えてくれる。
「分かるわ! 遅れると重いのよねぇ」
そんな話をしつつ、交代の引き継ぎを受け仕事を始めた。